歪曲骨家。

創作小説置き場です。

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透過。part2

続きを書くつもりはなかったんですが、どうしても書きたくなってしまいまして……。

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雪がしんしんと降り積もる道を歩く。この、新雪を踏みしめる感じがたまらない。ぎゅっぎゅっと、足音が鳴る。しかしそれも少しの間で、すぐに音は雪に吸収されてしまう。頭のてっぺんから私を通り抜けて、地面に降り積もる雪。傘はずっと前に置いてきてしまった。紫色の、小さな、傘。

降り続く雪で視界が白く染まる。世界のすべてが塗り替えられるようで綺麗だ。雪の日はこうして外を歩く。空気までが洗練されていて、吸い込んだ息は体の隅々まで染み渡る。

「ゆき。」目の前をハラハラと落ちる物体の名称をつぶやく。雪は小さな小さな氷の粒が集まって出来た塊。そして氷は水が冷やされて出来て、水は酸素と水素が化学反応を起こして出来る。

雪が降ってるのを見てると、手前が速くて、奥が遅く見える。きっと遠近の問題なんだろうけど。手前に見えてる世界は視界に収まらないくらいに大きいけれど、遠くの世界は視界に収まるくらいに小さい。遠くで物が100m動いたって、ここからじゃちょっとばかり動いたようにしか見えない。ここと向こうで時間の流れは全く同じだけど、『見え方』というのは角度によって変わる。

世の中は不思議で溢れていて、だから私は退屈しない。

突き詰めて考えていけば思考は無限大だ。私が一生かけても解き明かせない謎だってあるだろうし、それは仕方のないことだけれど。私が今考えることは数え切れないほどある。

世の中の出来事にはすべて原因があって、結果があるのだ。

私の体質にも原因がある。

それはどうしても塗り変えることのできない事実なのだけれど。納得できない自分、そして許せない世界。人間って、矛盾した生き物。

でも私は、嫌いじゃない。そんな人間を。だって私もそんな矛盾した生き物の一人だから。自分で自分を嫌っちゃうと、他に私を愛してくれる人間はいないから。私は世に名前を残さない、存在の証明すらも。

だから私は誰にも見咎められない、自由に生きることができる。

誰にも邪魔されない。私だけの世界で。

命の終わりは私自身が決める。私以外に私の人生を終わらせることはできない。それは変えようのない事実。そして真理。

私は、わたしは、

退屈はしないけど、

 

さみしいだけなの。

 

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

足を止めた場所の雪がじんわりと溶けて、ブーツから染み込んでくる。

人と同じように体温があって、こうして雪も溶けるのに。どうして私はみんなと違うんだろう。理屈だけじゃ説明できない事実が、いつまでも解けない謎が、私に襲い掛かる。でも、きっと私は、考え続けるだろう。

 

たとえ、このまま息絶えてしまっても。

 

 

fin.

お久しぶり、『透過。』です。

『透過。』シリーズは毎回短いですが、(今シリーズ化した。)その中に俺の中身っちゅーか、厨二っぽさをぶちまけてありますうはは。

part2からお読みになった方はぜひとも1の方も……(宣伝)

では、雪が好きな黒城でした。

AUTHOR: ab-kanade-love-07-01 DATE: 12/11/2012 21:03:02 タイムリープほど描いてっ楽しいものはない
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Comment

ab-kanade-love-07-01  

え、何ぼっち?ww
にゃーさんがいるよー
「ひとりぼっちはさみしいもんな(死亡フラグ)」

2012/12/10 (Mon) 23:30 | EDIT | REPLY |  

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