歪曲骨家。

創作小説置き場です。

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八月二十六日『くっつく』

 八月二十六日。晴れ。

「そいえばさ。」
「何デス。」
「お前の宇宙船? カプセル? の破片。」
「ハイ。」
「あれ貰ってもいい?」
「構いませんガ。」
「ありがと。」
「ただの廃材デハ?」
「俺にとってはお前がいた証拠。」
「そーデスカ。」
 すごくいいことを言ったと思うのに反応が薄いのでしょげる。
「ロケットにくっついてくってさ、操縦室にでも乗り込めんの?」
「イエ? 乗り込めればもちろん苦労しませんガ。」
「じゃあどうすんだよ。」
 突然腰に腕を回されて、そのままぎゅーっとされる。ひんやりとぷにぷに越しに感じる浮き出た肋骨とか意外とあった胸とかそういうの抜きにしても意味が分からなさ過ぎてどぎまぎする。最高に意味が分からない。
「こんな感じでくっついてくのデス。」
「……。」
「……。」
「……暑い。離れろ。」
「ハイ。」
「いやなんかそれは、無理くさいだろ。」
「そうデス?」
「絶対振り落とされるって。」
「やってみなきゃわからないのデス。」
「やってみて死んだら終わりだっつってんの。」
「ヒノは地球人より頑丈なはずデス。」
「足の裏にガラス刺さったくせに。」
「ブーツを履けば問題ないのデス。」
「フル装備でそんだけ肌出しといてよく言うな。」
「うるさいのデス。」
「お前なぁ。心配してやってんのに。」
「心配など無用なのデス。ちゃんと帰るのデス。」
「そーかよ。」
「そーデス。」
 結局そんなに仲良くなれなかったのを悔いてるのは内緒だ。
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