歪曲骨家。

創作小説置き場です。

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八月十五日『宿題』

 八月十五日。天気雨。

「ヒロちゃん、宿題は進んでる?」
「あー、まぁ、ぼちぼちかなー?」
「また三十一日になってから片付けるんじゃ駄目よ、結局片付かないんだから。」
 おっしゃる通りといった感じだ。理科以外一向に進む気配がない。英語に至っては開いてすらいないし。
「シューキダーエ?」
「学校で出された問題を解いてかなきゃいけないの。」
「ガコーウ……?」
「学校、は、うーんと、教育機関、だよ。」
「なるホド。」
 祖母の前から隠すようにスライドさせた英語のワークを黒手袋の手が掴み、パラパラとめくる。やめてくれ白いのがバレる。
「シューキダーエやってみて欲しいのデス。」
「は?」
「はやくするのデス。」
 今かよ。しかも英語かよ。
「あとでよくね?」
「ヒロちゃん。」
「はい、やりますやります。」
 真っ白な問題集を開き、下敷きを敷き、シャーペンを握り、頭を抱える。
「ヘルプミー……。」
「自分でやらなきゃ意味ないじゃない。」
「頑張れなのデス。」
「ウッ。」
 どいつもこいつもニヤニヤしやがって。去年の倍になった監視体制のおかげで無事に宿題が終わったというのはまた別の話。
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